こんにちは。
今回は、今この時季に、色鮮やかな赤い実が人目をひく、月桃をご紹介します。
沖縄では、その独特の香りで、親しまれています。
月桃とは?
野山に自生する多年草。熱帯から亜熱帯に分布しているショウガ科の植物で、葉っぱは大きな楕円形をしています。
沖縄では、「サンニン」と呼ばれていますがそれは、発芽してから実がなるまでに三年かかるからだそうです。
その効用とは
月桃には多くの効能があります。
その香りや成分には、
- ストレスによる心身の緊張をやわらげる
- 体の調子を整える
- 不眠症
- 脳を活性化させ、集中力や記憶力を高める
など、心を穏やかに保つなどのリラックス効果
また、
- 防虫
- 防菌
- 防カビ
の効果があり、虫よけやカビよけとしても使用されているようです。
整腸作用・ 利尿作用・ 鎮静作用・抗菌作用などもあり、ポリフェノールもたっぷり含まれているので、そのエキスを含んだ化粧水やせっけんも発売されているようです。
葉も実も根も茎も、生のままや乾燥したものがハーブティとしてして飲まれています。
葉を浴槽に浮かべ月桃湯にする方もいるようです。
まさに、ストレスの多い現代社会の強い味方ですね!
月桃の花
5月頃に提灯の様に垂れ下がったつぼみをつけます。
その先の方がほんのりピンク色に色づくため、まるで桃の様だと月桃と名付けられたようです。
7月ごろには蘭に似た綺麗な花を咲かせます。
ちなみに花言葉は「さわやかな愛」だそうですよ!
月桃の実
9月~10月は月桃の実がなる季節です。
緑の葉っぱに鮮やかな赤い実のコントラストが綺麗です。
実も煮だしてお茶にしたり、ドライフラワーにして部屋に飾っても綺麗ですよね。
実をそのまま平たい器に入れ部屋の隅に置いておくと、消臭効果もあり、視覚からの癒しにもなりますね。
月桃の葉
沖縄でサンニンを身近に感じるのは、ウニムーチーという行事です。
”ウニムーチー”とは、沖縄で、旧暦の12月8日に行われます。餅を月桃の葉で包み蒸し、神仏に供え、子供の健康を祈願します。
サンニンの香りは邪気を払うとも言われています。
伊江島の幼稚園や保育所では、おばあちゃんたちが手伝いに来て園児たちと一緒にウニムチ作りをします。
サンニンの葉で包んだ餅は、防虫、防菌、防カビの効果もあるので、保存にも適しているのです。
また、茎から繊維をとり、バックなどを編む方もいます。
如何でしたか!
突然ですが、沖縄料理でよく使われるのは豚。
その豚は、泣き声以外はみんな料理に使えて捨てる所がないといわれています。
月桃もそんな感じがしませんか?
路地や民家の庭先でよく見る月桃ですが、先人たちは、その葉っぱ、花、実、茎、根っこに生活に役立つ秘密があるのを発見し、それが現代まで引き継がれ活用されている事が凄いと思います。