みなさんこんにちは。粟国島からmiyabeeです!
今日は粟国幼小中学校大運動会でなくてはならないソテツ門についてお届けします。
ソテツの島、粟国島
粟国に来島されたことがある方はお気づきだと思いますが、島内にはいたるところにソテツが生えていて、ソテツの島とも言われています。
なぜ粟国島がソテツの島なのかというと・・・
元々山もなく、水は雨水に頼っていた粟国島はたびたび飢饉に見舞われました。もちろん、戦前戦後にも飢饉は訪れました。
そんなときに活躍したのが島内にたくさん生えていたソテツ。
ソテツの実には毒がありますが、丁寧に下処理をすると食べられるでんぷん質(白い粉状のもの)がとれます。島の人たちはこれを麹にして味噌を作ったり、粉を水でといて野菜と炊き、ソテツ味噌で味付けしたタンナージューシー(内地でいうおじやのようなもの)として食べたりしていました。
また、葉は燃料、芯の部分は食用、雄花は肥料にするなど、余すところなく利用してきました。
今でもソテツ味噌は島内で購入することが出来たり、葉の部分は虫かごや畑の虫除けとして使われたり、ソテツは粟国の人にとって大切な植物です。
そんなソテツは運動会でも大活躍!
さて、島の人にとって馴染み深いソテツは運動会でも大活躍です。
じゃじゃーーーん!
ソテツ門!
これは、毎年PTAが主体となって作っているもので、運動会の数日前の夕方、仕事を終えたお父さんお母さん、地域の人、先生方が運動場に集まって協力しながら作業をします。
ほとんどの人が毎年作っているので作業は早い!
まずは枠組み作り。これをしている間、手の空いている人たちはソテツの葉の根本部分のトゲ状の新芽や葉をむしり、あとの作業をしやすいように加工していきます。
ソテツの葉は粉が飛ぶし、鋭利で痛いので革やゴムの手袋が必須!
私も昔思いっきり刺さって血が出たことあります(泣)
出来た枠に横断幕を貼り、立ててから紙花やソテツで飾りつけをしていきます。
ソテツを挿すために麻紐を巻き付けています。巻き付けがキツいとたくさんさせないのでゆるーく巻くのがコツ!
そして、挿すときは裏面が見えるように挿す。こうすると見た目がキレイに見えます♪
全て終わったら門にお酒をかけ、みんなで成功祈願をして作業終了。
お天気のせいで、2日に分けてやるはずの作業を1日で行ったので終わる頃には真っ暗でした。
運動会は大成功!
運動会では、子どもたちや保護者が門の前で記念撮影。
前日の雨で天気も心配でしたが運動会は無事怪我や急病もなく終えることが出来ました。
島のソテツは今、ソテツシジミという蝶々の被害が拡大し、枯れ木も多く見られます。
いつまでも、運動会でソテツ門が見られたらいいなと思います。