こんにちは。
今回は、伊江島の「新生活実践運動」についてご紹介します。
近所付き合いをスムーズにする「新生活実践運動」
生活していく上で大切で難しいものが隣近所のお付き合いですよね。
特に冠婚葬祭などの行事がある時は、お供え物や、お茶菓子、お返しはどうしよう…と頭がいっぱいになってしまいます。
伊江村では、そんな悩みを解決し、隣近所のお付き合いをスムーズにするために、「新生活実践運動」を実施しています。
この運動は、私たちの生活の中から「見栄」や「無駄」を省くために、冠婚葬祭を簡素化し質素に執り行いましょうという趣旨でいくつかの実践項目を設けれています。
項目の内容は、例えば、入学・13祝い・卒業(合格)祝いについては
【1】祝儀は2,000円にしましょう。
【2】お返しは廃止しましょう。
【3】料理は簡素にし、茶菓子程度にしましょう。
【4】13祝いは身内で行うようにしましょう。
等、祝儀や香典の金額やお返しなど詳しく書かれていて、折々に村内の無線放送で呼びかけるなどをしています。
その他には、
・結婚披露宴を村内で実施する場合
・年忌焼香や新16日
・七回忌
・出産祝
・葬儀
も同じように細かく記されています。
また、村内で行われる冠婚葬祭は、村で決められている封筒に祝儀や香典を包みます。
封筒は、役場、農協や郵便局、各区の公民館などに置かれていて、何時でも誰でも利用できます。
■お祝儀用
■告別式用
■法事用
伊江村役場総務課が担当しており、伊江村公式ホームページ等でも詳しく書かれていますのでご参考下さい。
新生活実践運動はじまりの話し
「新生活実践運動」は、
村の冠婚葬祭や諸行事を合理化し資源を大切にすることによって、ムダを省いて豊かな生活を設計し伊江村の限りない発展に寄与する
という趣旨のもと、婦人会が中心となり各団体に呼びかけ、1979年に「新生活推進協議会」が結成されたそうです。
結成時は、全村民の周知徹底が図られるよう各区の組長さんの宅で説明会が行われそうです。
冠婚葬祭に関しては
■祝儀・香典は1000円以内とし袋に入れないで渡すこと
■冠婚葬祭は必ず受付を置くこと
などの項目もあったようです。
そのため、祝儀袋や香典袋の必要がなくなったので、協議会が各商店から袋を買い上げ店先からは、祝儀袋や香典袋が消えた時期もあったようです。
現在は、本島での慶弔行事にも出席する機会もある事から、祝儀袋や香典袋は各商店で販売されています。
いかがでしたか?
伊江島の婦人会が中心になって始めた「新生活実践運動」は、40年たった今でも島人の生活に潤いを与えてくれています。
これからも時代のニーズに合わせ、改善しながら継続していってほしい島の宝物です。