伊江島に突如出現!「赤い海」の正体は?

こんにちは。
今回は、「サンゴ」ついて考えてみましょう。

1.サンゴの卵で彩られた「赤い海」

今年の5月26日、伊江島にある「伊江ビーチ」の東側の潮だまりがピンク色に染まっていました!

これは、近海のサンゴの産卵により発生しており、サンゴの卵や幼生が集まった「スリック」と呼ばれる帯状の固まりが漂着したものです。

サンゴは毎年、5~6月の満月の夜に産卵します。

満月の日は、旧歴15日にあたり大潮にもなるので、卵が海流によって遠くまで運ばれるからだそうです。

生きる知恵が感じられて感動しますね!

伊江島に現れた赤い海は、サンゴの卵が打ち寄せられ、ピンク色に染まったのでした。

2.サンゴの生体について見てみましょう

実は、サンゴは動物です。

クラゲやイソギンチャクと同じ仲間に分類される動物の一種で、触手などに毒針を持っています。

世界には約800種類のサンゴが存在し、沖縄には、約200種のサンゴが確認されていて、世界的にもサンゴの多い海域といわれています。

サンゴは、動物でありながら植物と同じように二酸化炭素を吸収し、酸素をつくりだす働きをしていて、なんとサンゴの二酸化炭素吸収率は、陸上の植物よりも多いそうです!

また、サンゴには海を浄化する働きや天然の防波堤としての役割や、他の生物への影響など、地球にとって大きな役割を果たしています。

一方で、サンゴはとても繊細な生き物で、水温の上昇や紫外線の強弱やシロレイシガイダマシや、オニヒトデなどの被害を受けてしまいます。

サンゴに一番大きな影響を与えているのは、生活排水による水質の汚染や、開発による赤土の流出、埋め立て、ゴミの放棄、釣り被害など、人的なものが多いそうです。

3.伊江島の子供たちによるサンゴの植え付け

伊江島の小学生は、伊江村漁業協同組合の指導のもと「サンゴの植え付け」と「タマンの放流」をほぼ毎年実施しています。

子供たちはバケツに入ったタマンを「美味しくなってね」と声をかけながら一斉に海に放流しました。

「サンゴの植え付け」作業では、サンゴ゙の欠片をプレートに結束バンドと針金でしっかりと縛る作業をしました。

作業したサンゴは、その後、伊江ビーチの沖にダイバーが植えつけます。

漁業組合長は、

魚の育つ環境つくりのためにサンゴの保全事業を行っている。

昨年みんなが植えた珊瑚は6割ほど生きていますよ。

組合としては堆積物の除去、ゴミ拾いやオニヒトデなどの食虫生物の駆除等海の環境を守るために様々な活動を行っている。

と話しました。

参加した子供どもたちからは、

珊瑚の白化現象の事は知っていたが、何も出来なかったけど、今日、サンゴのために植え付けの手伝いが出来てよかった。

海にゴミを捨てない。ビーチや砂浜を綺麗にしたい。

台風はサンゴに良い環境を作っているなどを知ることができて良かった。

などの感想が聞かれました。

 

サンゴの生体がこんなに奥深いものとは…!

地球環境を支えているサンゴの保全に対して、私自身も少しでも力になれたらと思います。

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