旧盆の謎を追う!道に落ちているのは!?

旧盆の謎を追う!道に落ちているのは!?

みなさまお久しぶりです。粟国島からmiyabeeです。

前回の投稿からあっという間に月日は流れ…気づけばもう9月!

私が投稿していないだけで、粟国島では島最大の祭祀「ヤガンウユミ」が行われたり、旧盆があったりとしっかり季節は流れております。

本当は、ヤガンウユミについての記事を書くつもりだったのですが、当日に仕事の関係で本島に出てしまいレポートが書けませんでした。

ということで、今回は旧盆についてレポートしていきます!

旧盆ってなに?

何度もブログに書いているとは思いますが、沖縄は今でも旧暦が息づいている地域です。
内地では新暦に合わせお盆を迎えますが、沖縄では旧暦でお盆を迎えます。
ほとんどの地域で旧盆は3日間行われ、それぞれ、・ウンケー(盆の入り)・ナカヌヒー(ナカビー)・ウークイ(送り盆)と呼ばれます。
今年は2024年8月16日から18日が旧盆にあたり、休日と重なったせいか、多くの粟国出身者が島に戻ってきていました。

粟国独自の文化は?

沖縄に詳しいかたや旧盆時期に沖縄にいらしたことがある方々は沖縄の旧盆と言えばエイサー!と、思われると思いますが、実は粟国島にエイサー文化はありません。
学校の運動会で毎年エイサーが披露されますが、これは、昔の青年会が交流のあった本島の青年会から習ったものをアレンジしているものらしく、それくらい、粟国エイサーはまだ新しいものなんです。
なぜ粟国にエイサーが根付かなかったのかは謎ですが、遠く離れた本島の文化が交わることがなかったのが要因なのかなぁ。と個人的には思います。なので、旗頭や道じゅねーもありません。お盆の時期は親戚同士集まったり、旧友と親交を暖めたり。ウークイの日は夜遅くに爆竹が聞こえることもありますが、わりとおだやかに進んでいきます。

道に落ちている果物の謎

みなさん、この写真の状況、飲み込めますか?

私は島に移住してはじめての旧盆明け。この状況を全然理解できず、頭の中は「なんで道にパイナップル!?しかも割れてる!え?この竹なに?は?だれかのいたずら?」と大混乱。

あまりにも気になったので、島のかたに聞いたところ

「あればアダンの実とサトウキビ。アダンはご先祖様が帰るときに悪い霊が寄り付かないように投げとく。サトウキビはご先祖様が使う杖代わり」
と、教えてくれました。

詳しく調べると、ウークイの日、ウチカビを焚いてご先祖様にあの世にお帰りいただくのですが、その隙を狙う悪い霊がいるらしいのです。で、その悪い霊の気をそらすため(?)にパイナップルに似たアダンを家の前の道で投げ割り、無事にご先祖様にあの世に帰っていただくということらしいです。
アダンの実に寄っていってしまう悪い霊がなんとも可愛げがあるなぁと思いましたが、ご先祖様を迎え入れ、無事に帰っていただくという気持ちが沖縄の旧盆に対する一貫した考え方なんだと知れた気がしました。
ちなみに、アダンの実はご先祖様の乗る車(乗り物?)説も見かけました!アダンの実にのって帰るご先祖様もかわいらしいですよね。

※こんな風に門の前に置かれている場合もあります。

ということで、今回は粟国の旧盆についてお送りしました!

今月末にはアの国まつりが開催されます!民宿は埋まっているかもしれませんが、キャンプもできますので、ご来島をお待ちしております!

沖縄離島暮らしのリアルカテゴリの最新記事