こんにちは。
今回は、伊江島の景勝地でも有名な「湧出(わじぃ)」をご紹介します!
1.「湧出(わじぃ)」とは
伊江島の北西岸には、60メートルを超える断崖絶壁の場所があります。
潮の満ち引きや空の色によって様々な姿をみせてくれ、伊江島随一の景勝地です。
展望台からは、眼下に広がる青い海と限りなく広がる水平線がみられ、その向こうには伊平屋、伊是名島を望むことが出来ます。
風が心地よく、自然の雄大さを感じることができます。しかし、台風や風の強い日は立っていられなくなるほど強風が吹き荒れます。
断崖絶壁の下に広がる波打ち際から、真水が湧き出るところがあるので、この場所が「湧出」と呼ばれるようになりました。
伊江村史によると、湧出はその昔、漂流してきた人が発見した場所だと言われています。
漂流者と一緒に流れついた馬が、海の水をゴクゴク飲んでいたので、不思議に思い飲んでみると、真水が湧き出ていることがわかったそうです。
この話に登場する馬がそののちに化けて、岩になったと伝えられており、今でもその岩は「ウマノハンジ(馬のたてがみ)」と呼ばれ、拝所にもなっています。
2.伊江島における水事情について
昔、湧出は、水不足に悩んだ島人の生活を支えた大事な水源地でした。
しかし、水を汲みに行くには、この60mを越える断崖絶壁の岩間を通って行かねばなりません。時間もかかり、労力も必要でした。
島の人にとって水を得る事は、生活を営むうえで大変な事だったのです。
戦後、米軍によって生活用水の輸送管路が設置され、水を手に入れる事が簡単にできるようになりました。
現在でも湧出の水は、島の一部の飲料水として使用されていますが、大部分は海底送水(本部半島から輸送管路によって届けられる水)によって生活をしています。
3.湧出(ワジー)の良質な水を使ったIESODA
湧出の水は、島内の一部、北海岸側の集落では、飲料水として今も島の人々に使われています。
また、お土産品としても大変人気のある、炭酸飲料「IESODA(伊江ソーダ)」の原料としても使われています。
「IESODA」は、ネーミングがユニークです。
『告白飲料』というコンセプトでつくられており、これを飲んだら「彼女に好きといえそうだ。」「奥さんに有難うといえそうだ。」など普段なかなか口にできない事を『いえそうだ』という事から付けたそうです。
心地いい風と潮の香り、雄大な景色に癒されたい方は、ぜひ「IESODA」を片手に湧出へお立ち寄りください。