沖縄には多くの薬草があります。
今回は、ちょうど秋にさしかかろうとしているいま、道沿いや畑に生えていて、食用としても人気の高い「スベリビユ」をご紹介します。
なぜ「ニンブトゥカ(念仏鉦)」と呼ばれている?
「スベリビユ」は、沖縄では「ニンブトゥカ」と呼ばれています。
その理由は諸説あるようですが、主に2つあるようです。
ひとつ目は、沖縄の夏は暑くて葉物の野菜が育たず不足するため、その貴重な葉物野菜の代わりに、この「スベリビユ」が大変重宝されていたそうです。
その有難さを、念仏を唱える時につかう「念仏鉦(ねんぶつかね)」に例えられていたことから、「ニンブトゥカ(念仏鉦)」と呼ばれるようになったという説です。
もうひとつは、お盆にご先祖様が「スベリビユ」の香りを頼りに帰って来るといわれていることから、「念仏鉦」と呼ぶようになったという説です。
「ニンブトゥカ」の効能は?
この「ニンブトゥカ」には、乾燥させたり煮込んだりなどの処理の仕方によって、以下のようなさまざまな傷病に効く薬草として紹介されています。
- 解熱
- 解毒
- 利尿
- 虫刺され
- 湿疹
- ニキビ
私の子どもは皮膚が弱く、夏場にはよく湿疹ができていました。
そこで「ニンブトゥカ」を引き抜いてきて、ゆがいて風呂桶に入れ浴びせていたところ、効果てきめんでした!
お料理にも使える!「ニンブトゥカ」レシピ
葉っぱや茎に光沢があり、黄色い小さな花を咲かせます。葉っぱは多肉植物に似ています。
ゆでるとぬるっとした独特の食感で少し酸味もあります。
お浸しにしたりドレッシングをかけてサラダ感覚で食べたり、炒め物にも最適です。
以前は、どこにでも見られた野草ですが、最近は道路も舗装され見かける事が少なくなりました。
もし、見かけたら摘んで、和え物や炒め物にして夕飯に添えてみてはいかがですか?