こんにちは。
沖縄も秋の気配を感じる季節になってきました!
そこで今回は、今この季節に伊江島で咲いている、二つの花についてご紹介します。
白い花が美しい「リュウゼツラン」
以前このブログで何度もご紹介している、伊江島のシンボル「城山」の登山道の入り口の近くに「リュウゼツラン」が咲いていました!
花の色は淡いクリーム色でスズランのような鐘の形をしているのですぐ目に付きます。
実はリュウゼツランにも色々種類があるので、この花の種類は何なのか気になって調べてみましたが、なかなか特定出来ませんでした…。
おそらく特徴をふまえると「キミガヨラン」のように思われます。
「キミガヨラン」は「君が代蘭」と書き、名前の由来は、
花が数多く長い間咲き続けている事から、いつまでも栄えるという意味
でつけられたそうです。
芸能が盛んな伊江島ですが、代々受け継がれている芸能の一つである組踊「忠臣蔵」の作者である上地太郎の碑がある側にも、この「キミガヨラン」が咲いていました!
「伊江島の芸能が未来永劫まで継承されますように」との願いを込めて植えられたのかもしれませんね。
南米桜とも呼ばれている「トックリキワタ」
伊江島の役場の後ろにある大きな「トックリキワタ」の木。
車窓からでもすぐ目にとまりますが、一所懸命、村民のために働いている職員を見守っている様です。
沖縄では別名「南米ざくら」とも呼ばれていて、桜の様な鮮やかなピンク色の花をつけ、樹高が20mにも達するので、遠くからでも確認できます。
幹がトックリ状に膨らんでいるのが特徴で、実からは綿が採れ、枕、座布団、クッション等に詰めたり比重が軽く防水性もある事から救命具の詰物としても使用されるそうです。
「トックリキワタ」を日本で最初に栽培したのは、農業技術者であった天野鉄夫さんという方だそうです。
まだ琉球政府がアメリカ軍の統治下にあった1964年、沖縄県民が多数移住したボリビアのオキナワ移住地で「ボリビア移住10周年記念式典」が開かれ、天野さんがその式典に参加した際に、ボリビアから種子を持ち帰ったのがはじまり。
帰国後、自宅で種子から苗木を育て、6年後の1970年に開花にさせ、その後、沖縄県の各地に植樹されたのだそうです。
「トックリキワタ」が「南米桜」と呼ばれるようになったのはこのような背景があったからだそうです。
今では、沖縄県内あちらこちらで見られるようになった「トックリキワタ」。
そういえば私が小さい頃は、トックリキワタを見た覚えがありません。
沖縄で開花して、まだ50年しかたっていないので、その頃は、まだ南米から沖縄にわたっていなかったのですね。
この記事を通じて、色んな花や木に愛着を持っていただける人が増えたら嬉しいです。