こんにちは。
今回は、伊江島にある唯一の中学校、伊江中学校で「ふるさと学習」の一環で行われた、パーリ体験についてご紹介します。
パーリとは?
海の航海安全と大漁を祈願する海人(漁師)の伝統行事、海神祭の一つです。
旧暦の5月4日に行われ、海神祭の中でも一般的に知られているのがパーリ(本島ではハーリー)と呼ばれる競漕(レース)で、サバニと呼ばれている漁船に乗り競漕します。
パーリは古くから海人の間で受け継がれてきた大切な行事です。
詳しくは「伊江島の海神祭ハーリー 夏の始まりを告げる沖縄の文化とは」に書いてありますので興味のある方はそちらもご覧ください。
伊江島でも、毎年大口漁港内で行われていました。
そのパーリに、伊江中学校の生徒も参加し伝統行事に触れる機会もあったのですが、この3か年間は、コロナの影響を受け中止になり、現3年生は一度も体験できませんでした。
伊江漁協より伊江中の皆さんへプレゼント「ふるさと学習パーリ体験」
2022年は、伊江漁業協同組合の関係者の
海人の伝統行事であるパーリを体験させ、島を離れる生徒たちに思い出を作らせたい!
という熱い思いが、学校関係者に伝わり、中学生を対象にパーリ体験が実現できました!
7月11日、大口漁港には体育着に身を包み真っ黒に日焼けした、伊江中健児の姿がありました。
午前中は、漁業関係者の方の指導を受け船に乗り、櫂裁きの指導を受けました。
午後は、いよいよパーリの本番です。
開会式では、生徒会長が
海神祭もなくなり、今日初めて船を漕ぐので、ちむどんどんしています。貴重な体
験を有難う御座います。これまでの伝統と文化を受け継いでいきましょう。
と挨拶しました。
校長先生は
仲間と一緒に息を合わせて漕ぐことが大事。協力、団結のもといい思い出を作るように頑張ってください。伊江島の海で伊江漁協が協力して実現できた事を忘れずに
と生徒へ今日の大会の意義を話しました。
生徒は10チーム、職員チームも2チーム出場し大会を盛り上げました。
生徒らは、用意された3艘の船に乗り込み、息の合った掛け声と力強い櫂裁きで300mを漕ぎきりました。
タイムレースで競われ、優勝したのは3年Aチーム、2位は3年Bチーム、3位は3年Cチームの結果となり、上位3位まで3年生が独占しました。
大きな声で声援を送っていた生徒の一人は
初めてのパーリはしっかりと漕ぐことが出来るか、落ちずに最後までゴールできるか不安でしたが、声を出しながら漕いだので無事にゴールすることが出来た。
と感想を話しました。
また、
海人の方々の会場設営や櫂裁きの指導など、たくさんの協力、サポートを有難う御座いました。楽しい思い出が出来ました。
と感謝する生徒もいました。
競漕が終わって陸に上がってくる生徒たちは、満足感にあふれ誇らしく輝き一回り大きく見えました!
島の子供たちは、多くの方々の愛情を受け、島の宝として成長していく事でしょう。