こんにちは。
伊江島には、照太寺というお寺があるのですが、その境内に、伊江中学校の相撲部が桜の木を植樹したことをご紹介します。
伊江島で唯一のお寺「照太寺」とは?
照太寺は、1554年尚真王の時代に建てられた勅願時(ちょくがんじ・国家鎮護の祈願寺)です。
隣接するに権現堂と共に建てられました。
建立までの物語
昔、伊江島で毎夜、光るものがあり、島民は不思議に思っていました。
王府の使者が調べたところ、大きな古い鏡が発見され、老僧が「これは伊勢の天照大神の垂迹(すいじゃく・仏や菩薩が神の姿になって現れる事。権現)だ」といって、社を建立し、鏡を安置することになり、以来、村人の篤い信仰を得ていました。
名前は天照皇太神にちなんで「照太寺」と名付けられました。
2018年に村の村指定史跡となり大切に保存されています。
住職へ感謝の気持ちで記念植樹!地域の方も協力
その照太寺の住職である浦崎道涯さんは、なんと「琉鵬」という四股名で活躍した元幕内力士なのです。
2012年に19年間の力士人生に幕を下ろし、その年に道涯の僧名を受けました。
2015年4月から西崎区にある照太寺の副住職となり、現在は住職として務めています
その傍ら、伊江中学校にある相撲場で村内の小中学生の相撲の指導に当たっています。
大会前は、ぶつかり稽古で体を張って指導しています。
ご指導のお陰で伊江島の相撲部の子供たちは、多くの大会で素晴らしい成績を残し県代表として全国大会へ派遣されるなどの活躍をしています。
その事への感謝の気持ちを伝えようと、照太寺の境内に桜の木32本を植樹しました。
植樹作業には部員3人の他、前教育長や伊江中相撲部顧問教諭、沖縄県相撲連盟関係者が参加し部員とともに植樹作業を行いました。
近所に住む方も、トラクターで桜を植える場所を耕してくれました。
この植樹作業は、昨年は3年生が卒業の記念として行っていましたが、今年は3年生がいないので現在の相撲部員が行いました。
参加した中学生は
小学校2年生の頃から琉鵬さんに稽古をつけてもらっている。
中学生になってコロナで大会が中止になったり他の大会と重なったり稽古がなかなか出来なかった。
でも、大会の前には快く稽古をつけてくれて嬉しかったです。
琉鵬さんにはぶつかり稽古や投げの練習でお世話になっています。
この経験を活かしキャプテンらしい戦い方が出来るようにしたい。
琉鵬さんの指導に感謝しこれからも頑張りたい。
と話しました。
浦崎住職は
昨年植えた木が思ったより大きくなっている。
相撲部を巣立った子も、この子たちもこの桜の木の様に逞しく大きくなってほしい。
島に帰ってきた時には一緒に花見でもしましょう。
と嬉しそうに話しました。
いかがでしたか?
浦崎住職は、木の成長に子供たちの成長を重ね合わせ、木の世話をしているのでしょうね。
桜も、子供たちも人生の素敵な花を咲かせてくれたらいいなあと思いました。